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害虫FAQ

ゴキブリFAQ

Q1. ゴキブリとは?

A1. ゴキブリ目ゴキブリ科の昆虫の総称。体は小型ないし大型で上下に扁平、幅広く、全体に光沢がある。前胸背は大きくほぼ円形で、頭部はその下に隠されて背面からは見えない。口器は咀嚼型。触角は糸状で長い。翅は発達して腹部を完全におおうものから短翅、さらには無翅のものまで多様で、長翅のものは飛翔する。尾毛は太いがあまり長くない。肢は歩行肢で頸節に多数のとげがあり、歩行は速い。なおシロアリ類はゴキブリと共通の祖先から分かれて進化したものと考えられています。

Q2. 地球上にいつ頃からいる?

A2. ゴキブリは「生きた化石」と言われるように、3億年以上前から地球上に脈々と生き続けてきたとされたいます。
 肥厚して丈夫な前肢で体を守り、扁平な体でわずかな隙間に潜り込み、何でも食べて環境の変化を生き延びてきました。

Q3. 種類と分布は?

A3. 主に熱帯・亜熱帯に生息し、世界中に広範囲で分布しています。3500~4000種いると言われています。そのうち日本には50~60種いると言われています。最近の住宅事情の変化で、寒い北海道でも見られるようになりました。

Q4. どのような生態?

A4. 幼虫から蛹の時期を経ずに成虫になる「不完全変態」で、「卵鞘」と呼ばれる豆のような形の鞘の中にバナナ状の卵を2列に生み出します。雌は適当な場所までこれを尾端につけたまま活動する種もあります。卵鞘は中央に継ぎ目があり、側面から見るとギザギザになっています。一つずつが卵の呼吸管で、この下の丸い小さなものが卵の頭部になります。この数が卵数です。一個で20~40の若虫が孵化します。種によって違いますが、6~10回脱皮し変態します。

Q5. 家屋でよく見る種類は?

A5. 衛生害虫としては、クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ・トビイロゴキブリ・チャバネゴキブリの5種類がいます。一般家庭やビルなどでよく見られるのは、クロゴキブリ・チャバネゴキブリです。

Q6. ライフサイクルは?

A6. 活動を開始するのが春先、活発になるのが夏、次世代を生み出すのが秋口です。

Q7. どこに棲んでいる?

A7. 寒さに弱く、温暖で湿潤な場所を好みます。飢えに強く、渇きに弱いのでよく水を飲みます。ほとんどの種が夜行性で暗所を好み、狭い隙間を隠れ家(シェルター)としています。屋内に棲む種と野外に棲む種とがあり、前者は衛生害虫として著名なものが多いが、ゴキブリ類全体からみると一部に過ぎません。

Q8. 何を食べる?

A8. 雑食性なので何でも食べますが、好物があり、パン・ふかしたジャガイモ・米ぬか・バナナ・タマネギ・油などが知られています。種によっては、腸内にセルロースを分解する原生動物を共生させ、木材を食べるもの(オオゴキブリ)もいます。

Q9. 一匹見たら何匹いる?

A9. 実験の結果、一匹のゴキブリの背後には約20~30匹のゴキブリが隠れているようです。

Q10. 集団行動をとる?

A10. 集合フェロモンを出して仲間を呼び寄せ、分散フェロモンで危険を知らせると考えられています。捕獲用の粘着シートに最初にたくさんかかるのに、だんだん減るのはこのせいかもしれません。また、腹部の分泌腺からの防御物質と糞がいやな臭いのもとです。性フェロモンで配偶行動をします。

Q11. 体内時計を持っている?

A11. ゴキブリに出合うのはたいてい夜で、昼間は影をひそめています。ゴキブリはどうして夜になったのを知るのでしょうか? 明暗・温度の変化を一定にした実験でも、ゴキブリはいつもの時間に活動を開始します。様々な実験により、体内時計が脳の一部の視葉にあることが分かりました。視葉は光受容器である複眼と神経連絡が密な所です。哺乳動物の体内時計もよく似た視交差上核にあるそうです。体内時計は地球の自転と同じ "約1日" で、外界の光の刺激でズレを調整しています。

Q12. どのような駆除方法がある?

A12.  ◆ 空間処理方法(エアゾール剤)※噴霧スプレー ◆ 空間処理方法(燻煙剤) ◆ 重点残留処理法(薬剤塗布) ◆ トラップ方式(粘着シート) ◆ 毒餌法(ベイト剤)

ダニFAQ

Q1. ダニの生態を知りたい?

A1. クモ綱ダニ目に属する種類の総称。体長0.3~0.7㎜ですが、最小種は0.15㎜。大型種のなかには吸血すると2㎝をこえるものがあります。頭・胸・腹部は完全に癒合し、前方に顎体部(口器)が突出していることが多い。腹面のなかほどに生殖門、後方に肛門が開く。歩脚は4対で、通常1か3本の爪をもちます。
 陸上のあらゆる環境にみられるといって過言ではなく、さらに池や川、地下水、海にすむ種もかなりの数に上ります。

Q2. どれくらいの種類がいる?

A2. ダニは太古の昔から地球に生息し、地球上のあらゆる場所に分布しています。世界中から記録された種は4万種ですが、実際はその10倍ほど生息しているであろうと言われています。

Q3. どれくらいの卵を産む?

A3. 産卵数は1回に1~数個が普通ですが、マダニの仲間は例外的に1000個以上産みます。
 孵化した幼虫は3対の歩脚をもち、脱皮後に若虫になると成虫と同じ4対になリます。成熟期間は、10日間ほどのものから半年間ぐらいかかるものまでまちまちです。

Q4. ダニが及ぼす害とは?

A4. 貯蔵品や畳などに発生して衛生上の問題を引き起こしたり、農作物の葉・茎・根などを食害して大害を与えたりします。また哺乳類、鳥類などに寄生する種には、感染症の媒介者となって直接・間接的に人間に害を与えるものがあります。
 最近では、ダニに刺されてかゆみが起きたり、皮膚炎が生じる(代表はツメダニ)。ダニが原因のアレルギー疾患が増えています。また通気性の少ない住宅工法によりダニが大量に発生して不愉快な思いをするとか、ダニにつきまとわれる恐怖感からダニ・ノイローゼになる人が増えるなど、間接的な被害も出ています。

Q5. ダニが繁殖する条件とは?

A5. 高温多湿であり、食べ物が豊富であり、卵を産むための潜入場所があることです。
 温度20~30℃、湿度60%以上が活動範囲です。日本の気温、外気湿度を見ても、1年の4か月はこの範囲に入ります。反対に気温が低く空気が乾燥する冬は、ダニの苦手な環境なのです。しかし、冬には室内と戸外の温度差で結露が生じると、これが原因でカビが生え、室温20℃以上ならダニが繁殖します。
 ダニの種類によって主食は違いますが、多くはカビ、食品のかす、室内塵に混じっている人や、ペットのフケやアカなどの有機物質を好みます。刺咬性の強いツメダニ(科)などは微小生物を好んで捕食しますが、ときには人の体液を吸うこともあります。
 畳の藁床、じゅうたん、押入れ(寝具)、布製品の椅子やソファー、衣類、ぬいぐるみなどが、ダニにとって最適な場所なのです。

Q6. 室内にいるダニは?

A6. チリダニ(コナヒョウヒダニ、チリヒョウヒダニ)、ケナガコナダニ、ツメダニ(特にミナミツメダニ)、イエダニ、トリサシダニ、マダニ、ワクモです。
 特徴と発生場所をまとめると下記の表になります。

種類 特徴 発生場所 発生条件
チリダニ 体長0.2㎜~0.4㎜、楕円形。特に室内の塵中に多く、ダニの70~90%を占める。 人間と密接な関係あり。畳、衣服、布団、毛布、カーペット、枕など。 高温多湿。フケ、食品のかすを食べる。
ケナガコナダニ 体長0.4㎜内外、卵型、乳白色の半透明。高温多湿の夏に多い。 畳(特に多湿時)、穀物(米、麦など)、魚介類、干物。新築1~2年以内の家に多い。 温度20℃~25℃、湿度70%。カビを食物とする。畳が白くなるほど大量発生することもあり。
ツメダニ 体長0.2㎜~1.0㎜、乳白色。コナダニ、チリダニを捕食する。 畳、カーペット、布団。 高温多湿の7から9月頃に多発。
イエダニ 体長0.6㎜~0.7㎜、楕円形。淡褐色だが、吸血後赤褐色になる。 ネズミに寄生。ペストや再起熱などの病原体を保有したり、伝播する。 ネズミとその巣。
トリサシダニ 体長0.6㎜。鳥を吸血する。 鳥の巣
マダニ、ワクモ 動物に寄生。鳥に寄生。

Q7. 室内ダニの被害と対策?

A7. 室内にいるダニの被害と対策をまとめると下記の表になります。

種類 被害 対策
チリダニ 生体、死体、糞がアレルギー性疾患の抗原となる。 室内乾燥、掃除の徹底。※衣替えの季節の押入れからの寝具、布団の出し入れ時には特に注意!
ケナガコナダニ 人を刺さず、病気の原因になることは少ないが、異常発生して不快感を与える。 室内乾燥、掃除の徹底。カビの発生を防ぐ
ツメダニ 積極的に人は刺さないが、刺されるとかゆみが1~2週間続く。 カビや他のダニの発生を防ぐ。室内乾燥、掃除の徹底。
イエダニ たまたま人間が被害を受けることがある。 ネズミの駆除。
トリサシダニ 同上 ペットの小鳥に注意。
マダニ、ワクモ 人および動物に付着して刺咬・吸血する。

Q8. アレルギー性疾患の要因?

A8. ダニがアレルギー性疾患の要因として注目されたのは、1964年、オランダの医師が、ぜんそくの発作頻度とダニ数とが年間を通して相関するという研究報告を発表してからです。ダニはアレルギーの大きな原因物質だと言われています。たとえばアトピー性皮膚炎の場合、6歳以上の患者の8割以上がダニ・アレルギーという指摘もあります。
 ぜんそくの患者がどのアレルゲンでぜんそくを起こしているのかを調べた報告(ぜんそくを起こすアレルゲン陽性率)では、①ダニ、②ハウスダスト(室内塵)、③昆虫のユスリカ、④布の絹、⑤スギ花粉となっています。
 室内塵の主なアレルゲンはダニ由来であり、ユスリカは戸外なので、家屋内ではダニがぜんそくの最も重要なアレルゲンになっていることが分かります。

Q9. 死体や糞もアレルゲン?

A9. ダニを殺してしまえば防除作業は終了ですが、ヒョウヒダニの場合だけは、そうではありません。なぜなら、ヒョウヒダニは生体、死体、糞のすべてがアレルゲンになるので、アレルゲンの量は変わらないからです。
 成虫や死虫の胴体部分は粉々にならないので、大きすぎて人の呼吸器には入りにくいのですが、脚や毛は粉々になって鼻を通って器官に入ります。糞も乾燥によって粉々になり、呼吸器に入りやすくなります。また、糞が汗に溶けて皮膚から吸収されると、アトピー性皮膚炎を起こしやすくなります。
 ダニの防除法には物理的防除法(加熱、乾燥、衝撃)と化学的防除法がありますが、アレルゲンの除去法としては物理的方法しかありません。殺虫剤でダニを殺してもアレルゲンはそのまま残るからです。

Q10. ダニはいつ活動する?

A10. 日中、窓を開けて風通しを良くすると、室内の湿度が下がり、明るいので、ダニは畳やじゅうたんの内部に潜みます。夜、窓や雨戸を閉めると、室内の湿度が上昇し、床材内部に潜んでいたダニが表面に現れて活動をはじめます。
 また、就寝時の寝床が人のぬくもりと発汗作用で適度な温湿度となり、ダニが表面に出てきます。
 アレルギー性のぜんそく発作よく夜間に発症するのは、夜間にヒョウヒダニが活動するためと指摘する医師もいます。ツメダニによるダニ刺されも就寝時に多発します。

Q11. 新しい畳と古い畳では?

A11. 新しい畳は、加熱処理されていなかったり、畳藁床が防虫剤で包まれていない場合、含水量が多く、藁床にはカビがあるのでダニが発生します。
 一方、古い畳の表面には餌としてのフケやアカ、食べ物のクズがあり、ダニが生息しています。畳は古くなると乾燥して含水量が減り、畳内部ではダニの数は少なくなります。
 畳表面のダニ数は生活の仕方に影響されるので、新しい畳も古い畳も変わりませんが、畳内部のダニ数は新しい畳のほうが多い傾向にあります。

Q12. 畳のお手入れ方法は?

A12. 畳は水分を吸収しやすいので、畳ついているダニを退治するには、天日干しが最適の方法といえます。7月の梅雨明け1週間後くらいで、快晴、日差しが強く湿度も少ない、風速1~2メートル位の日に天日干しをするのが理想的です。ダニ退治に最適な温度は50℃以上。天日干しが不完全な場合、一時的にダニは減っても、また畳が乾燥以前の状態に戻ると、3~4週間で繁殖を繰り返すことになります。
 天日干し後も、安心しないで常に畳に掃除機をかける必要があります。しかし、現代の生活環境では戸外で天日干しをすることがむずかしくなっています。そのような場合には、部屋の中で畳を持ち上げ、空き缶をかませて扇風機で風をあてる方法がよいでしょう。
 畳を干したら、その下の床の掃除も充分にして、畳の下に紙を敷くのなら通気性のある防虫紙などを使ったほうがよいでしょう。

Q13. 絨毯の選び方は?

A13. じゅうたんの素材は、水分を含みにくい化繊のものを選びましょう。また、取り外しができるタイル型のものを選ぶと持ち運びが簡単でなので、天日干しやクリーニングがしやすくて便利です。
 じゅうたんの毛の形状は、毛足の長いものとフェルト状のものがありますが、フェルト状のじゅうたんのほうがダニは少ないようです。他に、先端を切り落としたカットタイプと、環状になっているループタイプがありますが、ループタイプのほうが隙間が多いので、掃除機がほこりやダニを吸い取りやすいようです。
 また、殺虫剤を含ませた防虫じゅうたんも出回っていますが、1年位しか効果がありません。薬剤でダニを対策するのなら、じゅうたん裏に防虫紙を敷き、時々取り替えるほうがより手軽で確実と言えます。

Q14. 絨毯のお手入れ方法は?

A14. 掃除機は一定方向に往復でかけ、次に十文字にかけます。そして最後にじゅうたんの縁にそってぐるりとかけます。1畳につき1分間以上かけると有効です。じゅうたんに潜り込んだダニやゴミをかき出す回転ブラシ付きの吸い込み口を使うと、より効果があります。また、部屋の一部だけに敷くと、じゅうたんを外して洗えるし、裏から叩いて表面から掃除機で吸い取ることもできます。

Q15. コタツのお手入れ方法は?

A15. コタツは冬期によく使用する暖房器具の一つですが、一度コタツを使い始めると、なかなかコタツ敷きまで取って掃除をしないものです。コタツは食事や団欒の際に使用するものですから、ダニの餌を豊富に用意することにもなります。
 このような理由からコタツはあまり使用しないほうがよいのですが、あの使い心地には捨て難いものがあります。ですから、コタツを使用する場合にはフローリングの部屋にし、常に清潔に気を付けましょう。
 掃除の際には、こまめに掃除機をかけ、コタツ布団は天日干しをした後で掃除機をかけるようにしましょう。

Q16. 布団の選び方は?

A16. 布団のダニを防ぐには、高密度織物を使用してダニが通れないよう通過防止効果をもたせる。また、薬剤加工をしてダニを寄せ付けないよう忌避効果をもたせるという二通りの方法があります。
 高密度織物による防ダニ効果は非常に高いテスト結果が出ています。一方、薬剤加工の場合の忌避効果にはばらつきが見られたり、洗濯を繰り返すと効果が減少するなど、あまり期待できない結果が出ています。
 羽毛布団の場合は、中の羽毛に熱乾燥や薬品による殺菌処理が施されているため、羽毛布団の中のダニや害虫は完全に死滅しています。しかし、羽毛布団には羽毛の匂いを食品類と間違えて体長1㎜のチャタテムシが周囲をウロウロしていて、このチャタテムシを捕食しようと、人を刺すツメダニが集まってくることがあります。この被害は、8~10月に畳やウールじゅうたん、混紡じゅうたんなどの上に布団を敷いて寝る人に発生します。

Q17. 布団のお手入れ方法は?

A17. 晴天の日にベランダで布団を干すと、11月でも表面の温度は50℃になります。ビロードやベンベルグなどの黒い布で覆うと、60℃以上に温度が上昇します。ただしこれは表面だけで、内部は40℃位までしか上昇せず、裏面はほとんど変化しないので、途中で裏返す必要があります。
 できるだけ頻繁に行うのが理想ですが、週に1度は干すように心掛けましょう。午前10時から午後3時までの間に干すとよいでしょう。
 生きたダニは、何度か天日干しをすることで死んでしまいますが、それでも死骸や糞は布団に残ります。そこで、干した後には必ず掃除機をかけましょう。掃除機に布団専用吸込口を付け、片面3分位ずつ両面にかけましょう。

素材に合わせた布団の正しい干し方
素材 干す時間(両面) 干し方
綿 2~3時間 日干し
合成繊維 2~3時間 日干し、または日陰干し
羊毛 1~2時間 日陰干し。日干しの場合はカバーで覆う
羽毛・羊毛 2~3時間 日陰干し。日干しの場合はカバーで覆う

Q18. 布団乾燥機の効果は?

A18. 寝具類のダニの90%以上はチリダニ科ヒョウヒダニ類ですが、これらは50℃で20分間以上加熱すれば幼虫も若虫も成虫も死滅します。布団乾燥機は各社ともダニ対策として60~70℃の熱風が出るよう温度設定しています。布団全体が同時に50℃にならないと、ダニが低温の所を探して逃げ込むということも考えられます。布団をすっぽりビニール袋に入れて熱風を送り込む方式が、全体的に温度が上昇し効果的です。しかし、まんべんなく50℃にならなくても、毎日か1日おきに布団乾燥機を使えば、全体に乾燥が進みダニの死滅につながります。1週間に1度程度では、1か月続けてもダニの減少率は約20%にしかなりません。
 加熱乾燥後に掃除機で吸引すれば、ダニ・アレルゲン量も処理前に比べて減少するでしょう。

Q19. 布団丸洗いの効果は?

A19. 最近、アレルギーで悩む人が増加し、布団を丸洗いすることが定着してきています。新品の布団でも、古い綿と新しい綿を混ぜて作っているものもあり、丸洗いが必要な場合があります。業者に頼むと、表面で90%、内部の綿で80%のダニの糞が減少します。このように、アレルギー疾患の主な原因である糞をほとんど除去することができる丸洗いはとても有効と言えます。

Q20. 毛布等のお手入れ方法は?

A20. 毛布や肌掛けのダニは、季節の変わり目に押入れから出して使い始めた時に最も多くいます。押入れに収納している間に、約5倍にも増えているので、毛布や肌掛けは、使用シーズンの前後に洗濯をしましょう。
 ただし、洗濯の後の乾燥が充分でないと、逆にダニは増加しますので、何回か干しなおす必要があります。また、クリーニングに出した場合もすぐにしまわず、2~3日間は干したほうがよいようです。

Q21. シーツ類のお手入れ方法は?

A21. ダニは1週間で孵化しますので、シーツや布団カバーは少なくとも1週間に1度は洗濯し、糊付けをします。織り密度が高ければほとんどダニは通過できないので、縫製のしっかりした高密度織物を選ぶとよいでしょう。また薬剤を使用した防ダニ加工製品は、新品時には効果があるものの、5回洗濯するとほとんど効果がなくなるというテスト結果が出ています。シーツやカバー類は繰り返し洗濯するものですから、防ダニ製品にこだわる必要はないでしょう。

Q22. 枕のお手入れ方法は?

A22. 枕は、ダニの餌になるフケやアカが豊富にあり、湿気を帯びていることから、ダニが最も好むものです。枕には、中身の素材によってダニの発生しやすいものとしにくいものとがあります。
 ソバガラ枕は、虫が発生しやすいため、2~3日に1度は日干しする必要があります。パイプ枕は、樹脂パイプを使用しており、ほこりが出にくく衛生的です。また、パイプ枕は丸洗いができる点でダニ退治に有効です。手洗いのほか、洗濯用ネットに入れて洗濯機で洗える製品もあります。羽根枕は、時々日陰干しをしてください。

Q23. マットレスは大丈夫?

A23. ベッド上の寝具類の中では、マットレスに最もダニが生息しています。マットレスはベッドに付属しているものなので、なかなか交換することはありません。特に、隅の溝はマットレス上のフケやアカが集まりやすく、ダニが繁殖しやすい場所になっています。
 マットレス内部に侵入するダニをシャットアウトするという意味で、マットレスにビニールカバーを掛けると有効です。これはマットレスにビニールカバーを掛けて、その上にマットレスパッドを敷いて使用する方法です(マットレス使用と同時にマットレスパッドを使用すると、より効果があります)。
 このマットレスパッドは時々洗濯し、ビニールカバーには軽く掃除機をかけます。また、時々ビニールカバーをはずしてマットレス表面に風を通せば、ビニールカバーとマットレスの間が乾燥してダニの繁殖を防ぐことができます。
 防ダニ効果のあるマットレスでは、マットレス内部に電気回路を組み込んだ暖房機能付きの「電気加熱式暖房マットレス」があります。室内の湿度が高い時でもマットレスの表面は乾燥するので、ダニ予防には効果があると言えます。このようなマットレスは、冬期は暖房用として使用している間にもダニ防除ができるし、夏期はベッドを使用していない昼間に加熱することにより布団の乾燥とダニ防除を同時にできるので便利でしょう。

電気加熱式マットレス使用時のマットレス表面のダニ死亡率(4日目)とマットレス表面及び室内の温湿度変化(平均値±標準偏差値)
測定点 温度(℃) 湿度(%R.H.) ダニ死亡率(%)
マットレス 32.5±2.6 32.3±5.8 100.0
室内 18.7±0.6 84.3±11.1 9.6

Q24. 家電製品が役に立つ?

A24. ダニ駆除に役に立つ家電製品と特徴をまとめると以下の表になります。

家電製品名 特徴
掃除機 吸い込んだショックでダニを殺す。
ダニの餌となるゴミなどを吸い取る。
アレルゲンのもとになるダニの死骸や糞を吸い取るなど。
除湿機 ダニは乾燥した環境を嫌うので効果的。ただし、室内を完全に閉め切ることができなかったり、生活上の水蒸気の影響で効果が出にくい場合もある。
冷暖房機 特に冷房が効果的。
冷房で22~23℃にすると、25℃以上を好むツメダニ科は畳内部に潜ってしまい、ダニ刺されが起きない。
空気清浄器 空中に浮遊するハウスダストや粉々になったダニの死骸や糞を除去します。
衣類乾燥機 夏場の6時間天日乾燥の100~1000倍の菌退治効果あり。
高温・高湿状態にさらされることで効果的にダニ退治することができる。
毛布乾燥でダニの98%以上が死滅する。

身近にいる害虫

家に潜む害虫(衛生害虫・食品害虫・衣類害虫・木材害虫)

生息場所 生息害虫
畳・床・布団
じゅうたん
カーペット
ダニ(チリダニ類、コナダニ類、ツメダニ類)
シバンムシ、アリガタバチ
台所
食品(米)
ゴキブリ(クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、チャバネゴキブリ)
ハエ(イエバエ、ショウジョウバエ、ギンバエ類、ニクバエ類、クロバエ類)
ダニ(コナダニ、サトウダニ、サヤアシニクバエ、シカダニ)
ゾウムシ、コクゾウムシ、ココクゾウムシ、ノシメマダラメイガ、ノシメコクガ
衣類(繊維) ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、イガ、コイガ
書物 ヤマトシミ、シバンムシ(マルホシシバンムシ、ザウルシバンムシ)
チャタテムシ、ヒョウホンムシ、ゴキブリ
建材 シロアリ(ヤマトシロアリ、イエシロアリ、ダイコクシロアリなど)
ヒラタキクイクシ

人につく害虫(衛生害虫)

区分 害虫
アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカ、トウゴウヤブカ
シラミ アタマジラミ、ケジラミ
その他 ノミ、ナンキンムシ、ツツガムシ

ペットなどにつく害虫(家畜害虫)

ペット 害虫
ネコノミ(人も吸血)
アカイエカ(フェラリア病)、イヌノミ
小鳥 トリサシダニ
ネズミ イエダニ(鳥の巣にも発生)
その他 畜舎のハエ、蚊、マダニ、アブ

庭にいる害虫

クロアリ、シロアリ、ハチ、ブユ、ユスリカ、ケムシ、ムカデ、クモ、ナメクジ、カメムシ、カイガラムシ

乾燥材につく害虫

ヒラタキクイムシ

建具や家具を食い物にする代表的な虫。幼虫はラワン、ナラ、ケヤキ、カシ、竹などが好物で、輸入ラワンの増加とともに、被害も増えています。
 3~5月に蛹、5~6月頃に成虫が小孔を開けて飛び出します。そのとき、木屑と糞を一度に外に排出しますが、気づいた時には手遅れです。
 成虫は、昼間は木材の割れ目などに潜み、夜交尾をし、その後、辺材部に10日程かけて1~数個の卵を産み続けて死にます。
小孔を開けた跡が、シロアリの食害跡や群飛孔(羽アリが飛び出す孔)に似ているために、自己判断せずに、シロアリ専門業者に調べてもらうことをお勧めします。
 駆除方法としては、成虫の出始めに、木材に直接注射器で油性の殺虫剤を注入します。予防としては、木材の表面にニスや塗料を塗っておきます。

ナガシンクイムシ

日本では、主に竹を食害するチビタケナガシンクイムシ、ニホンタケナガシンクイムシが問題となります。壁の芯の竹やかざり柱、垂木などのさまざまな竹製品を加害します。
 成虫は4~5月上旬に最も多く見られ、7月頃まで出てきます。成虫は交尾後、雌が竹の繊維に直角に20㎜位の穿道を作り、2~3個ずつ計15個程産卵します。3~7日で孵化し、幼虫は20~40日で4回脱皮し蛹になります。その間、竹の柔組織を食べます。4~5日で成虫になり、3日すると竹材を食べ卵巣の発育を待って脱出、交尾します。こうして1年に4~5世代繰り返します。
 駆除方法としては、脱出口があれば、ゴキブリ用エアゾールにノズルをつけて注入し、まわりにも散布します。

シバンムシ

世界で1000種以上、日本でも50種以上が知られています。古い文化財や建物を表面だけ残して食い荒らします。深夜、コチコチと音を発するので、別名「デス・ウォッチ」と呼ばれます。「死番虫」という字をあてます。
 幼虫の時に木材の他、食品(乾燥野菜、干果など)、生薬、煙草、古本、畳なども加害します。古い建物の梁、屋根組、桁柱など換気のよくない湿気を帯びた所を好みます。
 体長2~5㎜で褐色、頭部が前胸の下に隠れて上から見えないのが特徴です。1年1世代で、5月下旬から7月にかけて脱出します。
 駆除方法としては、ゴキブリ用エアゾールにノズルを付けて注入します。

食品害虫

主な食品害虫

食品名 害虫名
コクゾウムシ、ココクゾウムシ、ノシメマダラメイガなど
小麦・麺類 ノシメマダラメイガ、スジマダラメイガ、コクヌストモドキ、タバコシバンムシ、ジンサンシバンムシ、チャタテムシ類、コナダニ類
豆類 ノシメマダラメイガ、コクヌストモドキ、ノコギリヒラタムシ、アズキゾウムシ
味噌 ケナガコナダニ、サトウダニ、ノミバエ、ショウジョウバエ
乾燥野菜 ノシメマダラメイガ、タバコシバンムシ、ジンサンシバンムシ
砂糖 コクヌストモドキ、ノシメマダラメイガ、ハラジロカツオブシムシ、サトウダニ、ケナガコナダニ
チョコレート ノシメマダラメイガ、コクヌストモドキ、コナダニ類

吸血する害虫

蚊は雌だけが血を吸います。同時に唾液腺から分泌した物質により、一種のアレルギー反応を起こし、かゆくなったり赤く腫れたりします。日本脳炎を媒介するのはコダカアカイエカです。
 蚊の一生は、卵の時期が2~5日、ボーフラ(幼虫)の時期が7~10日、オニボーフラ(蛹)の時期で3日、蚊(成虫)の時期が2~3週間です。
 蚊の駆除としては、蚊取り線香、電気蚊取り(マットタイプ)、電気蚊取り(リキッドタイプ)、エアゾール式殺虫剤などがあります。その他、自然のものを利用する方法として、「蚊連草」は "モスキート・ファイター" とも呼ばれ、6畳間に一鉢置くだけで蚊よけになります。中国ではシトロネラ草が蚊よけとして有名です。ポプリポットにラベンダー、シトロネラ、レモングラス、タイムレッドなどのオイルや干したミカンの皮、ヨモギ、スギの葉などをいぶしても効果的です。

ダニ

人および動物に付着して刺咬・吸血する種もいます。詳しくは、当サイトのダニQ&Aをご覧ください。

ノミ

日本には50種以上のノミがいますが、主な衛生害虫としては、ヒトノミ、イヌノミ、ネコノミ、ケオビスネズミノミがいます。ノミはペスト、発疹熱などの病原菌の媒介をすることで知られています。
 ノミは卵~幼虫~蛹~成虫を完全変態をします。充分に吸血した雌は、毎日10個位、0.5~1㎜の卵を産みます。卵は畳やゴミの間に転がって1週間で孵化し、早いもので2週間、遅いものは100日で成虫になります。
 ノミの成虫はオスもメスも吸血します。人の血を吸うのは、ヒトノミ、ネコノミ、イヌノミ、ネズミノミです。激しいかゆみと発熱、丘疹、硬結がおこり、数週間かゆみが続きます。

シラミ

頭につくアタマジラミ、陰毛につくケジラミ、衣類について吸血するコロモジラミがいます。
 卵→幼虫→成虫と不完全変態をします。幼虫も成虫も吸血し、激しいかゆみが1週間は続き、化膿、色素沈着を起こすこともあります。かつては発疹チフスの病原体リケッチアを媒介することで知られていました。
 卵は毛の根元にしっかりくっついています。

ハエ

ハエは日本全国に数千種もいますが、衛生害虫として重要なものは数十種です。イエバエ、サシバエ、オオクロバエ、ケブカクロバエ、ヒロズキンバエ、センチニクバエは全国に分布。クロキンバエ、ホオアカクロバエは北に分布。フタスジイエバエ、オビキンバエは南に分布。
 ハエは、赤痢、腸チフス、パラチフス、コレラなどの病原菌の媒介・運搬をし、寄生・吸血するものもいます。
 卵(1~3日)→幼虫(4~10日)→蛹(5~10日)→成虫(オス:20日、メス:1~2ヶ月)と完全変態をします。※注意:()内の日数はイエバエの場合。

ナンキンムシ

主なものは、ナンキンムシ(トコジラミ)、ネッタイナンキンムシ(タイワンコジラミ)です。リンパ管炎、リンパ腺炎を起こします。
 ナンキンムシは卵→幼虫→成虫と不完全変態をします。幼虫・成虫ともに吸血し、昼間はベッド、家具、柱などの隙間に潜んでいます。そこに1日1~5個の卵を2か月以上も産みつづけます。春は約2週間、夏は5日で孵化します。
 人が多い集合住宅に多く、引っ越しの家具についたまま持ち込まれたりします。
 体重の5~6倍も吸血しますので、水分の大部分を糞として排出します。その跡が黒い斑点になりますので、よく見てください。
 吸血の時間が長いため(3~10分)、人が動くと刺し口を変えたりします。そのため、跡が二つついたりしますが、一つの場合も多いようです。

※注意:当サイトに掲載しているゴキブリ情報は、ゴキブリに関する文献及び資料を元に編纂し掲載しています。私見を交えて掲載している箇所もありますので、掲載内容を保証するものではありません。

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